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離着陸するすべての航空機、隔離スペースが必須に

 シンガポールを離着陸するすべての旅客機に、気分が悪くなった人を隔離するスペースの設置が義務付けられた。シンガポール民間航空庁(CAAS)によると、搭乗中に気分が悪くなり、熱あるいは新型ウイルス感染の症状を呈した客、客室乗務員は同スペースに移動してもらい、ほかの搭乗者から隔離しなければならない。
 
 隔離スペースに最も近いトイレが隔離された人専用のトイレとされる。シンガポール航空(SIA)は最後尾の左側の3列を隔離スペースにした。隔離された人の面倒を見る乗務員は完全防護服を身に付ける。
 
 CAASは保健省の意見を取り入れ、ほかにも感染拡大予防のための措置を航空会社に命じた。乗客は搭乗中、マスク着用を求められる。シンガポールに入国する人は搭乗前の健康診断が必要。機内食サービスでも客室乗務員と旅客との接触をできるだけ避ける。
 
 国際航空運送協会(IATA)が定めた指針は、気分が悪くなった旅客が出た場合、隣の客との距離を2メートルとる、などシンガポールより緩い。東南アジア諸国連合では共通の指針がなく、域内往来再開の障害となっている。
 
 なお、8日にはシンガポールへの観光目的の短期入国が認められたニュージーランドとブルネイから初の旅客(計14人)が到着した。