2020年11月3日
中小・零細企業向け支援、政府以外に金融機関も乗り出し
ウイルス禍が長引くなか、政府は零細企業支援を追加実施する。金融機関も、将来有望な零細企業を支援するため融資組み替えの救済措置を講じる。
ウイルス禍をきっかけに制定したCovid-19(暫定措置)法の改正を通じた措置で「再編枠組み」と呼ぶ制度を導入する。売り上げが急減した、年商が一定額以下の小規模企業向け措置。
小規模・零細企業に既存契約を再交渉する余地を与える内容で、3月25日以前に結ばれた契約が対象。不動産(住宅を除く)の賃借、物・サービスの売買、商業施設・商用車レンタル、商業施設・商用車の分割払い購入の各契約が対象。
法の施行期間は6週間で、契約の当事者は4週間以内に契約を再交渉しなければならず、契約見直しで合意できない場合、罰則なしで契約を解除できる。
消費者が絡む契約は改正法が適用されない。法案の詳細は追って補足立法で定める。
シンガポール銀行協会も、金融機関から融資を取り入れている自営業者と合名会社、中小企業を支援する取り組みを発表した。
1つは、現在は資金繰りに窮しているが、将来性ある自営業者、合名会社を支援するもので、無担保融資の返済期限を最長8年延ばし、月々の返済額を少なくする。
もう1つは将来性のある中小企業を支援する取り組みで、複数の金融機関から政府計画に基づき資金を取り入れている企業の債務を組み替え、月々の返済負担を軽くする。