2020年11月11日
電子商取引は増加もインターネット経済は縮小:民間調査
ウイルスの感染拡大(パンデミック)で電子商取引は急拡大したものの、今年のインターネット経済(オンライン上のビジネス)は販売総額(GMV)で90億米ドルと24%縮小したことが、国営投資会社テマセク・ホールディングス、グーグル、コンサルタントのベイン・アンド・カンパニーの共同調査で分かった。
旅行関連のオンラインサービス利用が70%減の20億米ドルと激減したのが響いた。3社はシンガポールのほか、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、インドネシアでも調査を行っている。
シンガポールのインターネットユーザーがオンラインで過ごす時間も増加した。パンデミック前は1日平均3.6時間だったが、経済・社会活動を制限するサーキットブレーカー中は4.5時間に増加。現在は4.1時間。
シンガポールのGMVのうち、電子商取引部門は87%増の40億米ドル。運輸・食品関連は26%減の20億米ドル。自宅勤務の増加、輸送手段共有への信頼低下が理由だ。
動画視聴、ゲームなどオンラインメディア部門は24%増の18億米ドル、モバイルバンキングのアプリ利用などデジタル金融サービスの利用者(月ベース)は年初以降、17%増加した。資産運用に関する問い合わせも増加した。