シンガポールの1月の製造業生産額は前年同月比8.6%の増加で、3カ月連続の増加となった。一方、昨年第4四半期のサービス事業収入は前年同期比7.9%の減少で、通年では8.3%の減少になった。
製造業生産のうち電子機器部門の生産は20%増加した。特に半導体チップが24%と顕著に増加した。世界的なチップ不足が背景にある。精密工学部門の生産も15%増加した。半導体製造装置の生産が増加した。
製薬などバイオメディカル部門の生産は9%減だった。輸出需要で医療器具生産は増加したが、薬品生産額が減少した。
輸送工学部門の生産は19%減と低迷が続いている。自動車部品生産は増加したが、リグ(油井掘削装置)など海洋・オフショア業、機体保守など航空宇宙業の不振が響いた。
サービス事業収入は前年同期比では減少したものの、前期比ではすべての部門で増加した。前年同期比ではレクリエーション・個人向けサービスが38%減、運輸・倉庫が22%減で、旅行規制が影響した。
情報通信サービス業の収入は12%増加した。ゲーム会社などソフトウエア関連ビジネスが伸びた。
前期比では、アトラクションへの入場者制限の緩和でレクリエーション・個人向けサービスの収入が増加した。サービス業収入には、卸売り・小売り、宿泊、外食業の収入は含まれない。