7月3日(土)、16歳の少年が心停止を起こし、集中治療室(ICU)に収容された。これは、Covid-19ワクチンの初回接種から6日後のことである。現在は、順調に回復している。
8月16日(月)、シンガポール保健省は、医学的調査の結果、若者が急性重症心筋炎(心臓の炎症)を発症し、心停止に至ったことを明らかにした。心筋炎は「ワクチンによる重篤な有害事象である可能性が高い」とした上で、この若者が激しいウェイトリフティングを行い、エネルギードリンクやサプリメントでカフェインを大量に摂取したことで、心筋炎が悪化した可能性があるという。
同省は、「順調に回復しており、日常生活を介助なしで行えるようになっている。今後数週間で退院できる見込みだが、学校に復帰して活動を再開するまでには、しばらく外来でのリハビリが必要になるだろう。医療チームは治療を継続し、状態を監視していく。」と述べた。
また、同省によると、この若者とその家族には、ワクチン被害者支援プログラム(VIFAP)に基づき、225,000Sドル(約1,820万円)の一時的な資金援助が提供される。このVIFAPの支給額は重篤な副作用の重症度に応じて決まるとのこと。
同省は、1回目と2回目のワクチン接種後、1週間は激しい運動を避けるよう注意を促している。胸の痛みや息切れ、心拍の異常を感じた場合には、速やかに医師の診察を受けるべきだとしている。また、ワクチンの初回接種で心筋炎を発症した人は、それ以降の接種を受けるべきではないとも述べている。