2022年4月21日
昨年の日本・マレーシア間の貿易額、過去最高に
マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)は、昨年の日本への輸出について、コロナ禍にもかかわらず貿易総額・輸出額・輸入額および貿易収支額のすべてで最高額を達成したと明らかにした。
マレーシアにとって日本は2015年以来継続して第四位の主要貿易相手国。昨年の貿易額は、前年比で20%増の360億米ドル(4.5兆円)となり、貿易総額の6.7%を占めた。日本への輸出額は、過去3年間の減少傾向を抜け出し、20.3%増の183億米ドル(約2.26兆円)となった。電気・電子(E&E)機器、金属製品、天然ガス(LNG)が貢献した。日本からの輸入額は19.7%増の179億米ドル(約2.21兆円)で、主要輸入品目は、E&E機器、機械・部品、金属製品だった。
今年1月-2月の貿易総額は前年同期比11.2%増の63億米ドル(約7,800億円)だった。日本への輸出は、LNG、パーム油およびパーム油由来の農産物、鉄鋼製品やE&E機器が貢献し、13.6%の増加、日本からの輸入も8.5%増となった。
MATRADE日本事務所長のニックマン・ラファイー・モハマド・サハル氏によると、ビジネスチャンスが多い製品分野は、▽E&E機器▽食品・飲料(F&B)▽ハラル(イスラムの戒律に則った)製品▽木製品▽建材▽高齢者介護およびシニア向け製品▽再生エネルギーおよびバイオマス▽医療・健康機器▽パーム油▽ゴム製品ーーで、サービス分野では、▽EC▽クリエイティブ、デジタルコンテンツ、ゲームを含む情報通信技術(ICT)▽フィンテック(革新的金融技術)ーー。グリーンテクノロジーやサステナブル(持続可能な)製品に対しても関心が高まりつつあるという。
日本・マレーシア間には二国間経済連携協定(EPA)である日本・マレーシア経済連携協定(JMEPA)をはじめ、日・ASEAN包括的経済連携(AJCEP)、先月発効した東アジア包括的経済連携(RCEP)協定など、両国企業が有効活用できる自由貿易協定(FTA)が複数ある。MATRADEは、これらのFTAや多くの経済団体との連携を有効活用し、更なる貿易拡大に繋がるよう活動を続けていく方針だ。
(提供:ASIA INFONET.COM)