2022年5月6日
小売売上高、Covid-19規制の緩和を受け、3月は8.7%増加
シンガポール統計局(SingStat)が5月5日(木)に発表した数字によると、3月はCovid-19対策の簡素化と月末の大幅なルール緩和により、レジでの買い物が増加した。
3月の小売売上高は前年同月比8.7%増で、2月の3.5%減から一転、旧正月の時期が早かったため、消費者が祭事前の買い物をしたことが原因であったと修正されている。
自動車を除いた3月の小売売上高は13.4%増加した。
シンガポールは3月15日から、グループサイズ、マスク着用、職場ルール、安全な距離感、定員制限の5つの主要分野で安全管理措置を簡素化した。3月29日には、屋外ではマスクを外し、レストランでは10人までのグループで集まって食事ができるようにするなど、ルールを大幅に緩和した。また、4月26日から、懇親会のグループ人数制限を設けないなど、Covid-19の抑制策のほとんどを解除している。
SingStatのデータによると、3月の売上高は前年同月比でほとんどの業種が増加を記録した。コンピュータ・通信機器部門は、新製品の発売もあり、27.3%の最大の伸びを示した。
次いで、衣料品、履物となっている。また、化粧品、トイレタリー、医療用品は25.2%増となった。バッグや靴、医薬品・医療品などの需要が伸びたことが寄与した。
しかし、自動車は14.1%減、光学機器や書籍は8.2%減となった。ミニマートとコンビニエンスストアの売上高は6%減少した。
3月の小売販売総額は39億Sドル(約3,667億円)と推定され、オンライン販売は14.9%を占め、2月の13.5%を上回った。
オンライン取引は、コンピュータおよび通信機器の売上高の51%、家具および家庭用機器の売上高の33.6%、スーパーマーケットおよびハイパーマーケットの売上高の16.2%を占めた。小売総売上高は季節調整済で2月から7.5%増加した。
飲食サービス部門も3月は売上高が増加した。3月の飲食店売上高は前年同月比4.7%増となり、2月の0.7%減から一転して減少した。
全業種が増収となり、中でもケータリングの売上高は、国際線の開港に伴う機内食の需要増を背景に、50.3%増と最も伸びた。
レストランやファストフード店、カフェやフードコートなどの飲食店の売上高は1.3%増の3.9%だった。
3月のF&Bサービスの推定総売上額は8億600万Sドル(約758億円)だった。このうちオンライン販売は30.4%を占め、2月とほぼ同じ割合だった。