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社会

2022年8月22日

シンガポール食品庁がアイスクリームの発ガン性農薬検査を開始

 人気ブランド、ハーゲンダッツを含むシンガポールで販売されているアイスクリーム製品に、癌に関連する農薬が含まれていないか当局が検査を開始した。
 
 シンガポール食品庁(SFA)によると、これまでにサンプリングした製品からは、エチレンオキシドという農薬が検出されなかったという。
 
 エチレンオキシドが微量に検出された場合、SFAは予防措置として対象製品のリコールを開始すると、8月19日(金)のFacebook投稿で述べている。
 
 7月以降、SFAはフランスから輸入されたハーゲンダッツの4つの製品をこの国の棚から撤去するよう命じた。
 
 これは、海外の食品規制当局が、ベルギーチョコレート、クッキー&クリーム、バニラなどのフレーバーを持つ製品についてリコールを発表した後のことである。
 
 米国環境保護庁の報告によると、酸化エチレンに長期間さらされると、目、皮膚、鼻、喉、肺に炎症を起こし、脳や神経系に損傷を与える可能性があるという。
 
 同報告書によると、酸化エチレンにさらされると、癌のリスクが高まるとのことである。
 
 SFAは、最近の回収で「予防的アプローチ」をとったものの、通常消費される量の農薬は健康上のリスクを掲示しないと述べた。
 
 酸化エチレンは、微生物汚染を防ぐために農産物の燻蒸に使用されることがある。
 
 バニラのさややローカストガムなど、ごく少量しか使用されない燻蒸製品に含まれるこの農薬の痕跡が、完成したアイスクリーム製品に入り込む可能性がある。
 
 SFAは、このような微量の酸化エチレンを含むアイスクリーム製品の消費は、個人が定期的かつ大量に消費する食品ではないので、健康上のリスクはないと述べている。
 
 また、同庁は、ここで販売されている食品に含まれる酸化エチレンの許容量の見直しに着手している。これは、最新の科学的評価と国際情勢に基づく、食品基準の定期的な見直しの一環であるという。
 
 現在、酸化エチレンは香辛料の殺菌を除いて、食品への使用は許可されていない。
 
 今月初め、ハーゲンダッツは、どの製品にも酸化エチレンを使用しておらず、当社の製品は、当社が事業を展開するすべての市場において、すべての食品安全規制と厳格な基準を遵守している。そのため、各国の規制当局と緊密に連携し、必要に応じて適切な市場措置を講じていると述べた。
 

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