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F1復帰でシンガポールのマイス産業が活性化

 シンガポールのマイス(会議、インセンティブ、コンベンション、展示会)業界は、パンデミックによって大きな打撃を受けた後、今年復活するF1レースと時期を同じくして約25のイベントを開催し、力強く立ち直っている。
 
 パンデミックにより2年間中断していたF1レース、シンガポール航空シンガポールグランプリが9月30日から10月2日まで開催される。
 
 レース主催者は、3日間の観客動員数が26万8,000人と、2008年の初開催時の30万人に次いで2番目に多かった2019年大会のチケット販売数に少なくとも匹敵することを期待している。
 
 レース期間中に開催されるイベントの数々には、投資家や企業経営者などが毎年集まり、地域に影響を与える問題について話し合う「ミルケン研究所アジアサミット」(9月28~30日)や、「フォーブス・グローバルCEO会議」(9月26~27日)といった重鎮が名を連ねている。
 
 シンガポール最大の見本市の一つであるFHA-Food & Beverage(9月5日~8日)も、2020年のパンデミック発生以来、戻ってくる。
 
 F1に合わせたイベントの数は、Covid-19以前の水準に近いとシンガポール政府観光局は指摘する。さらに、25のイベントには9万人近い代表者が参加する見込みであるとした。
 
 8月29日(月)より、参加者が500人を超える大規模なイベントでは、マスクの着用は任意となるが、参加者は完全なワクチン接種を受ける必要がある。
 
 また、マイスイベントは、グループサイズ、イベントの容量制限、ゾーニングの要件などの制限を受けなくなる。また、安全な距離の取り方も要求されない。
 
 シンガポールでは、今年の最初の3ヵ月間に150以上のマイスイベントが開催され、3万7,000人以上の参加者が集まった。
 
 昨年は、パンデミックの真っ只中で、出席者数は減少した。
 
 この地で開催された200以上のマイスのイベントには、1年間で約4万9,000人の代表者が参加したに過ぎないという。