世界で最も費用のかかる都市、シンガポールとニューヨークがトップ

　2022年にインフレが高騰した後、シンガポールとニューヨークが世界で最も物価の高い都市になったことが、12月1日（木）に年次調査で明らかになった。
 
　ロンドンに本部を置くエコノミスト・インテリジェンス・ユニット（EIU）が発表した「世界の生活費指数」で、前回1位だったテルアビブはシンガポールとニューヨークに抜かれ、今回3位に転落した。
 
　この調査では、ウクライナ戦争とパンデミック規制の継続により、特にエネルギーと食料のサプライチェーンが混乱し、世界の大都市における生活コストが高騰していることが明らかになった。
 
　ニューヨークが初めて1位となり、ダマスカスとトリポリが引き続き最安値の都市であった。
　8月から9月にかけて行われたこのEIUの調査では、主要172都市で平均8.1％の物価上昇を記録している。
 
　この調査では、ドル高が都市ランキングに与える影響も示されたと指摘している。
 
　全世界の合計5万件の物価をドルに換算した。
 
　米連邦準備制度理事会（FRB）が数十年にわたる高インフレを抑制しようと、金利を大幅に引き上げる中、米国の通貨は2022年に急騰した。
 
　ニューヨークのほか、ロサンゼルスとサンフランシスコがトップ10に入った。
 
　最も上昇したのはモスクワとサンクト・ペテルブルクで、欧米の制裁による物価高騰とエネルギー市場の活況がルーブルを支え、それぞれ88位と70位上昇したという。
 
　調査の責任者であるウパサナ・ダット氏は、ウクライナ戦争、欧米の対ロシア制裁、中国のゼロ・Covid-19政策により、サプライチェーンに問題が生じ、金利上昇や為替変動とあいまって、世界中で生活費危機が発生している。今年の指数では、調査対象となった172都市の平均物価上昇率が、デジタルデータのある20年間で最も高く、その影響をはっきりと確認することができると述べた。
 
　世界で最も生活費が高い都市10位は以下の通りである。
1. シンガポール・ニューヨーク
 
3. テルアビブ
 
4. 香港・ロサンゼルス
 
6. チューリッヒ
 
7. ジュネーブ
 
8. サンフランシスコ
 
9. パリ
 
10. コペンハーゲン