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ジョホール州のPTP港、5年で30億リンギ投資へ

 ジョホール州のタンジュンペレパス港(PTP)を運営するMMCコーポレーションは、向こう5年で30億リンギ(約881億円)を投じ、コンテナ取扱能力を年350万TEU(20フィートコンテナ換算)追加する。マルコ・ニールセン最高経営責任者(CEO)が述べたもので、ふ頭の拡張や設備増設など物理的な強化に加え、デジタル化や自動化を進めて処理能力を高める。ニュー・ストレーツ・タイムズなどが3月23日付で伝えた。
 
 PTPは1997年に開発を開始し、敷地面積は約1400万㎡。ターミナルが809万㎡、フリーゾーン(自由貿易地域)が607万㎡に上る。ターミナルは6つあり、進ちょく率85%の「タンジュンアダン」(33万㎡)は6月までに完成する予定。「FZ3」(68万㎡)は2025年に着工し、28年の完成を目指す。また19年に着工した全長455mのふ頭の早期完成も目指すほか、新たな14万㎡のコンテナヤードを設け、港湾クレーン(STS)も増設する。
 
 今年は既に5億リンギの予算を確保済み。マルコCEOは、新型コロナウイルス関連規制がなくなり、世界の物流網が正常化する中で、遅延なく順調に拡張計画を進めるとしている。
 
 PTPの22年のコンテナ取扱量は前年比6.3%減の1050万TEU。ロシア・ウクライナ戦争やエネルギー価格高騰、世界的な景気後退に伴いやや低調だった。

 

(提供:亜州ビジネスASEAN