2023年4月21日
3月の輸出1%減、2年半ぶり前年割れ
マレーシア統計局が4月18日発表した貿易統計によると、2023年3月の輸出額は前年同月比1.4%減の1,297億780万リンギ(約3兆9,200億円)だった。
前年同月を下回るのは20年8月以来、2年7ヵ月ぶり。前年同月に資源高で急伸していた反動があったほか、輸出全体の4割を占める電気・電子製品が落ち込んだ。輸入額は1.8%減の1,030億1,430万リンギと、2年4ヵ月ぶりのマイナス。貿易収支は266億9,350万リンギの黒字だった。
輸出は電気・電子のほか、全体の1割弱を占めるパーム油が価格下落で14.4%減少。また、原油や鉄・鉄鋼製品なども落ち込んだ。一方、石油製品は35.9%増加。価格が2割近く下がったものの、輸出量が6割増えた。
国別の輸出額では、最大のシンガポール向けが3.1%増える一方、2番目に大きい中国向けが6.2%減少。また、対日輸出は6.0%減だった。シンガポール向けは石油製品が3割増、鉄・鉄鋼製品が8割増、電気・電子製品が5.6%増などと拡大。中国向けは電気・電子製品が2割減と振るわなかった。
輸入は最大の電気・電子製品が1.5%減ったほか、中間財に含まれる輸送機器部品などが前年割れとなった。国別では最大の中国からが0.3%減、日本からが7.7%減などだった。
1〜3月の累計は、輸出額が前年同期比2.8%増の3,546億3,160万リンギ、輸入額が3.7%増の2,902億3,900万リンギ、貿易収支が643億9,260万リンギの黒字だった。
(提供:亜州ビジネスASEAN)