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社会

2024年7月5日

新車の約3分の1がEVに、シンガポールのEV普及が加速

 2024年1月から5月までにシンガポールで登録された新車の約3分の1が電気自動車(EV)であった。これは2023年の18.1%からほぼ倍増させた結果となった。
 
 チー・ホン・タット運輸大臣は7月2日に、「クリーンエネルギー車購入のための財政的インセンティブ、集合住宅への充電器設置を支援する助成金、安全で信頼性が高くアクセスしやすい充電器を確保する法律が、EVの普及を大幅に促進した」と述べた。
 
 現在、シンガポール全土で設置されている充電ポイントは7,100ヵ所以上に達しており、住宅局の駐車場の3分の1以上にも設置されている。これは、EV普及を支えるための充電インフラの整備が順調に進んでいることを示している。
 
 与党議員のイップ・ホン・ウェン氏が、消費者にとってEVの購入と所有をより魅力的にするための交通省の計画と、充電インフラの開発状況について質問した際、チー氏は書面で回答した。
 
 シンガポール陸運庁(LTA)の最新情報によると、1月から5月にかけて登録された新車1万4,802台のうち、4,819台、つまり32.6%がEVだったという。6月のデータは、8月から10月のCOE(所有証明書)供給量が発表されると利用可能になる予定である。
 
 新しいEV購入者は、最大4万Sドルのリベートを受け取ることができ、その内訳はEV早期導入インセンティブとして1万5,000Sドル、強化された車両排出スキームから最大2万5,000Sドルという。
 
 2023年12月に制定されたEV充電法は、充電器のライセンス取得とメンテナンスを義務付け、充電サービスの継続利用を保証する。既に設置されている充電器は、2024年6月8日までに登録する必要がある。
 
 さらに、2021年に導入されたEV共用充電助成金は、これまでにプライベートコンドミニアムに1,100台のEV充電器の設置を共同出資している。
 
 これらの対策の結果、シンガポールでのEV普及が大幅に進んでいる。2022年末時点で総車両数の1%を占めていたEVの数は、2024年5月31日までに2.6%、つまり1万6,738台に増加した。
 
 自動車コンサルタントのサイ・クウィー・ネン氏は、「XpengやZeekrなど、2024年に発売予定のモデルを含むEVモデルの拡充が、EV普及をさらに促進する」と述べている。

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