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社会

2024年8月5日

シンガポール高齢化の関心事、健康問題がトップ、外見維持も重要

 シンガポールの高齢化に対する最大の懸念は健康問題であり、次いで記憶力の低下や他人への依存といった問題が挙げられることが、最近のオンライン調査で明らかになった。
 
 この調査は、デジタル開発・情報省(旧コミュニケーション・情報省)によって設立された非営利団体RySenseが2024年4月に実施し、1,048人のシンガポール市民と永住者を対象とて実施した。調査対象者は15歳から65歳以上の5つの年齢層に分けられた。
 
 調査結果によると、約79%の回答者が年を重ねることを楽しみにしていない一方で、年を重ねることを恐れているわけではないことが分かった。また、17%は年を重ねることに無関心であり、5%は年を重ねることを楽しみにしていた。
 
 主な懸念事項としては、80%が健康問題、50%が認知能力の低下、49%が他人への依存、40%が十分なお金の確保、25%が孤独を挙げた。
 
 さらに、回答者に老化に関連するフレーズを選んでもらったところ、トップ3は退職(83%)、体力の低下(81%)、外見の変化(54%)であった。財政的な安全性の欠如は全ての年齢層で主要な懸念事項とはならなかった(31%)。
 
 また、知恵や趣味を追求する機会も高い順位にはならなかった(それぞれ32%と28%)。新しいスキルを学ぶことに関しては15%と最も低い結果となった。
 
 65歳以上での外見の重要性について尋ねたところ、約半数(43%)が老後も若々しい外見を重要視していることが分かった。これに対して、68%の人々がすでに外見を維持するための行動をとっている一方で、フェイスリフトやボトックスといった美容整形には四分の一が否定的な見解を示した。
 
 この調査は、2030年にはシンガポールの人口の4分の1が65歳以上になるという大きな社会変化を背景に行われた。高齢者が良好に年を重ねるための取り組みとして、統合ケア庁の「Break The Silver Ceiling」キャンペーンなどが開始され、高齢者が年齢に対するステレオタイプを打破し、新しい生き方を追求することが奨励されている。

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