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金融

2024年8月15日

シンガポールドル、金融引き締め観測を背景に2024年の最高値を更新

 シンガポールドル(Sドル)は2024年8月14日に米ドル(USドル)に対して新たな高値を記録し、アジア通貨の中ではマレーシア・リンギット、HKドルに次いで3番目に良好なパフォーマンスを示した。これは、シンガポール金融管理局(MAS) が2024年も米連邦準備制度理事会(FRB)よりも引き締めた金融政策を維持すると予想されている。
 
 シンガポールドルは4月30日の年初来安値1.3655USドルから、3.6%上昇し、1.3163USドルに達した。この動きは、FRBが早ければ9月にも金利を引き下げる可能性があるという予測と対照的であった。FRBの利下げがUSドルの魅力を低下させる一方で、Sドルは引き続き堅調である。
 
 一方、MASは、2025年まで金融政策を緩和しないと予測されており、これがSドルのサポート要因とされている。また、シンガポール経済は2024年に2%から3%の成長が見込まれており、7月の非石油製品輸出の回復も期待されている。
 
 しかし、2024年末にかけてSドルの強さが続くかどうかは不透明である。FRBの金利引き下げが市場心理を改善し、広範なドル安の中でSドルが弱含む可能性もある。
 
 年末までにはSドルが再び1.35USドルまで下落する可能性があるとの見方もあり、年末の動向に注目が集まっている。

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