2024年9月10日
チャンギ空港第5ターミナル、2025年上半期に建設開始
シンガポールのチャンギ空港第5ターミナル(T5)の建設が、2025年上半期に開始されると、ローレンス・ウォン首相が発表した。2030年代半ばに完成予定のこのメガターミナルは、現在の150都市から200都市以上への航空リンクを目指しており、シンガポールの競争力をさらに強化する狙いがある。
9月6日に開催されたシンガポール民間航空局(CAAS)の40周年記念式典で、ウォン首相は、世界中で航空インフラの拡大競争が激化していることを指摘し、シンガポールもこの競争に対応する必要があると述べた。特に、アジア諸国を含む多くの国々が、年間1億人以上を受け入れるメガ空港の建設計画を発表していることから、シンガポールとの差が縮まっていると警告した。
T5は、年間5,000万人の旅客を追加で処理できる能力を持ち、現在の空港能力9,000万人と合わせて大幅な拡張を図る。これにより、シンガポールの航空業界の成長が促進され、さらなる雇用創出が期待される。また、T5は旅客体験の向上にも貢献し、より効率的な空港運営が実現されるとしている。
さらに政府は、国際的な航空サービス協定の自由化にも取り組んでおり、2024年にはウクライナやフィリピン、サウジアラビアとの協定を新たに締結または改定している。
ウォン首相は、シンガポールが今後も競争力を維持するためには、イノベーションの強化や持続可能な成長、そして国際航空業界への貢献が不可欠であると強調した。