民間エコノミストは、シンガポールの2024年の経済成長予測を上方修正し、インフレ見通しを引き下げた。
シンガポール金融管理局（MAS）が9月11日に発表した四半期調査によると、国内総生産（GDP）は2024年に2.6％拡大すると予測されている。これは6月調査時の2.4％からの上昇である。成長は主に金融・保険、建設、小売・卸売業がけん引すると見られている。
一方、製造業の成長予測は1.6％から0.6％に大幅に引き下げられ、これに伴い非石油輸出の成長率も4％から3％に下げられたが、金融・保険業の成長予測は5.1％から5.7％に、建設業は3.8％から3.9％に引き上げられた。
個人消費、つまり家庭の支出は5.5％の成長が予測されており、これは以前の3.4％の予測を上回るものである。
このGDP成長の上方修正は、2024年の第2四半期にシンガポール経済が前年同期比2.9％成長し、6月調査時の2.7％の予測を上回ったことによるものという。貿易産業省（MTI）は、2024年の成長予測を1～3％から2～3％に引き上げた。
しかし、製造業の成長見通しの下方修正は、第2四半期の予想外の低迷を反映している。DBS銀行のエコノミスト、チュア・ハンテン氏は、「製造業は2023年の4.3％の減少から回復傾向にあり、2024年後半にはさらなる改善が期待される」と述べた。
インフレ率については、2024年の総合インフレ予測が2.6％に引き下げられ、コアインフレも3％から2.9％に修正された。2025年にはいずれも2％に減少する見込みである。
シンガポールの2024年成長予測、エコノミストが2.6%に引き上げ
