実業家、約3,400万Sドルの負債で破産を免れず

　オーチャード・ロードに18軒の物件を所有する実業家ヤップ・シャウ・ウェイ氏（50）は、RHB銀行とCIMB銀行が進める約3,400万ドルの事業債務に対する破産申立を阻止するための控訴に失敗した。
 
　ヤップ氏は、自身の物件を売却し、賃貸事業からの収益を使って返済すると提案したが、9月10日、裁判所はその計画を「真剣でも実現可能でもなく、不可避の事態を遅らせるだけ」として却下した。
 
　ヤップ氏はオーチャードの18軒の物件を保有し、いくつかの銀行から担保付きおよび無担保の融資を受け、個人的に保証人となっていた。RHB銀行に2,590万Sドル、CIMB銀行に840万Sドルを負っている。さらに、彼女はメイバンク・シンガポールに1,300万Sドル、他の銀行にも不明な額の負債を抱えている。
 
　裁判所は、ヤップ氏が提案した物件の売却計画が具体性に欠けていると判断し、彼女の集団売却や事業の買い手に関する情報が十分に提示されていない点を問題視した。また、ヤップ氏が提示した物件の評価額が市場価値を大幅に上回っていることも指摘された。
 
　裁判所は、透明性の欠如や曖昧な提案では破産手続きを避けられないと判断し、ヤップ氏の控訴を棄却した。