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ホーカーセンター、2025年から長期滞在ビザ保有者の雇用拡大

 2025年1月1日から、ホーカー(屋台経営者)は、長期滞在ビザ保有者を屋台アシスタントとして雇用できる範囲が拡大され、人手不足とコスト増に対応するための新たな選択肢が提供される。これにより、ビザ保有者がホーカー文化を保ちながらも労働力を補う形で雇用されることが期待される。
 
 シンガポール環境庁(NEA)は、この変更によりホーカー経営者にとって雇用の選択肢が増えると述べている。現在、ホーカーセンターの屋台経営者やアシスタントとして働けるのは、シンガポール市民や永住者に限られているが、新制度では、ビザ保有者が親族であるか否かに関わらず、屋台アシスタントとして働けるようになる。
 
 また、長期滞在ビザプラス保有者も対象に含まれ、彼らは最長3年間の滞在許可を受け、医療や雇用のメリットも得られるようになるという。NEAは今後数ヵ月でさらに詳細な情報を発表するとしている。
 
 一方で、ホーカーの運営コストのうち、人件費が約20%を占め、原材料費に次ぐ高コスト要因となっていることも指摘されている。NEAは現在、ホーカーを支援するために「生産性向上プログラム」や補助金を提供しており、これにより食器洗浄の中央化サービスや自動化技術の導入が推進されている。
 
 NEAはまた、高騰する屋台の賃料にも対応し、今後の政策見直しを進め、ホーカー食品が手頃な価格で提供されるよう努めると述べた。