シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール港、2024年に新記録を達成—船舶トン数とコンテナ取...

経済

2025年1月16日

シンガポール港、2024年に新記録を達成—船舶トン数とコンテナ取扱量で史上最高

 シンガポール港は2024年、到着船舶の総トン数が3.11億総トンに達し、前年の3.09億総トンを上回る新記録を樹立した。また、コンテナ取扱量は4112万TEU(20フィートコンテナ換算)と、これも史上最高を記録した。これらの成果は、1月15日にシンガポール海事財団(SMF)の年始イベントで発表された。
 

成長の要因と持続可能性への取り組み


 シンガポール港は、上海に次ぐ世界第2位のコンテナ港であり、2024年には燃料供給やシンガポール船籍船の総トン数でも記録を更新した。特に代替燃料の販売が大幅に増加し、バイオ燃料ブレンドの販売量は前年の52万トンから88万トンに拡大。さらに液化天然ガス(LNG)の供給量も11万トンから46万トンへと急増した。初めてアンモニア燃料の試験的供給も行われ、海事産業の持続可能性を牽引している。
 

トゥアス港の開発と港湾運営の最適化


 シンガポール港では、トゥアス港の第2フェーズの埋立工事が約75%完了し、2027年までに7つの新バースが稼働する予定である。トゥアス港は2040年代に世界最大の全自動港となる計画であり、既存のタンジョン・パガーやケッペルなどのターミナルは段階的に統合される見込みである。
 

グローバル情勢と今後の展望


 2024年の海事業界は、アジアとヨーロッパ間の貿易ルートの混乱や紅海情勢による影響を受けたが、シンガポールは新たなバースや労働力の増強で対応し、混雑の緩和を図った。2025年も地政学的リスクや貿易の流動性の変化が予想されるが、シンガポールの海事部門は引き続き成長が期待される。国際的な協力や技術革新を通じて、競争力をさらに高める取り組みが続けられるであろう。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール港、2024年に新記録を達成—船舶トン数とコンテナ取...