シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP個人用移動補助機器の誤使用、2024年に5倍以上増加

社会

2025年2月24日

個人用移動補助機器の誤使用、2024年に5倍以上増加

シンガポール陸運庁(LTA)によると、2024年における個人用移動補助機器(PMA)類似機器の誤使用に関連する違反件数が、前年の6件から38件へと5倍以上に急増した。
 
 LTAの広報担当者は2月21日、最も頻繁に発生した違反行為として「基準に適合しないPMAの使用」や「PMA類似機器や電動スクーターの歩道での走行」が挙げられると発表した。
 
 LTAは、2025年末までに新たな規制措置を導入するとしている。これらの措置は2024年3月に交通省が採択したモビリティ諮問委員会の提言に基づくもので、適用対象者を医療認定を受けた利用者に限定し、PMAの最高速度を従来の10km/hから6km/hに引き下げることが含まれる。
 
 なお、既存の政府支援制度の下で補助を受ける障害者や高齢者のPMA利用者は、新たな認定を受ける必要はない。
 
 2024年のPMA誤使用事例の中には、基準外の機器を使用した3件や、時速10km/hを超えて走行した事例が含まれている。さらに、公道で違法にPMAを使用したケースは12件となり、前年の4件から増加した。
 
 アクティブ・モビリティ法の下では、PMAは通常、歩行が困難な個人向けの車椅子やモーター付き移動スクーターを指し、歩行者用通路や自転車専用道での利用が認められている。一方、PMA類似機器は通常、複数の座席を備え、バイクのように同乗者を乗せられる形状のものが多い。
 
 LTAの規定では、電動スクーターを含む個人用移動機器(PMD)は最大速度25km/hを超えてはならず、UL2272安全基準を満たしLTAに登録された機器のみが使用可能である。さらに、使用者はサイクリングパスでの走行前に理論試験を合格する必要がある。
 
 安全基準を満たさない未登録機器を使用した場合、最高で1万Sドルの罰金または6ヵ月の禁錮刑が科される可能性がある。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP個人用移動補助機器の誤使用、2024年に5倍以上増加