2025年3月24日
モンスーン猛威:大雨が経済・観光・交通に打撃
シンガポールでは3月19日から続くモンスーンの影響で激しい雨が各地に降り注ぎ、ビジネスや屋外活動、旅行者に大きな影響を与えている。特にシンガポール・アイランド・カントリークラブ(SICC)やセントーサ島のビーチでは営業停止や来客減が相次いでいる。
20日午前10時、トゥアス・サウスでは気温が21.9度まで下がり、午後2時頃にはマウントバッテン・ロードとジャラン・シービュー交差点で一時的な冠水が発生した。ジュロン・ウエストでは2日間で318mmの降雨を記録し、東部でも298.4mmに達した。これは3月の月平均降水量(209.7mm)を大きく上回る。
ゴルフ場ではSICCやセントーサなどが営業を停止し、「ポルシェ・シンガポール・クラシック」の初日は中止された。セントーサの「オラ・ビーチ・クラブ」では来場者が通常の1割以下となり、アルバイトの雇用も見送られている。レストランやバーを併設する同施設を含め、周辺の店舗も同様の打撃を受けている。
一部飲食店では集客策として雨天時の来店者にバウチャーを配布するなど工夫を凝らしている。旅行者への影響も深刻で、倒木により高速道路での遅延が発生し、複数の航空便が欠航または遅延。空港では手荷物処理の遅延も起きている。
気象庁によれば、この時期に続くモンスーンは異例で、ラニーニャ現象による海水温上昇が影響している。20日夕方の予報では、今後雨は弱まりつつあるとされている。