シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPドローン墜落事故でマンションで火災発生。1万8,000Sドルの罰...

社会

2025年4月3日

ドローン墜落事故でマンションで火災発生。1万8,000Sドルの罰金

 商用ドローンを運用するH3 Dynamics社の無人機が2024年7月、シンガポールのワンノースにあるマンションに墜落し、地面に落下後に発火する事故が発生した。住民2人のわずか1m手前に落下し、大きな被害を免れたのは偶然であったと裁判所は述べている。
 
 2025年4月1日、同社は命に関わる危険を認識すべき状況でドローンを運用したとして、1万8,000Sドルの罰金を科された。ドローンは改造された重量約10kgのHexadrone Tundra 2で、10 Central Exchange GreenのPixelビル屋上で試験飛行中に制御を失った。操縦には資格のない副社長が関与しており、視認が途絶えたことで約200m離れたOne-North Residencesの建物に衝突した。
 
 ドローンはその後、地上に落下し発火。花崗岩タイルに損傷を与え、修復費用700SドルはH3 Dynamicsが負担した。民間航空庁(CAAS)は同社に対し、8月と9月に現地監査を実施し、4件の是正命令を発出。同社はこれに従い、10月25日から空撮業務の再開が許可された。
 
 一方で、飛行試験やデモンストレーション目的での運用は禁止され、今後は監査の頻度も増加する。事故に使用されたTundra 2の基本モデルについては安全上の問題が確認されず、同日に運用停止も解除された。最大10万Sドルの罰金が可能な中、今回の判決は企業責任と安全管理の重要性を改めて浮き彫りにするものとなった。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPドローン墜落事故でマンションで火災発生。1万8,000Sドルの罰...